対象になるのは誰か — 日本のパスポートとビザ免除プログラム(VWP)
日本は米国のビザ免除プログラム(VWP)の参加国です。そのため日本国民は、観光、商談、第三国への乗り継ぎを目的とする90日以内の滞在であれば、ビザなしで米国を訪問できます。代わりに必要になるのが、搭乗前にオンラインで取得する承認済みのESTA(Electronic System for Travel Authorization:電子渡航認証システム)です。乳幼児や子どもを含め、渡航者一人ひとりに自分の申請と40ドルの政府手数料が必要です。
条件はシンプルです。日本のICチップ搭載パスポート(ePassport)(現行の日本のパスポートはすべて生体認証対応です)、90日以内の滞在、そして適格性に関する質問への正直な回答。過去に米国で超過滞在をした場合や、ビザまたはESTAで不承認となったことがある場合は、このプログラムの対象から外れます — 詳しくは次のとおりです。
二重国籍の方への注意点
日本のパスポートを持っていても、ESTAを利用できない方がごく一部いらっしゃいます。2015年のビザ免除プログラム改善・テロリスト渡航防止法(Visa Waiver Program Improvement and Terrorist Travel Prevention Act)以降の米国のルールにより、日本国民であっても同時にキューバ、イラン、イラク、北朝鮮、スーダン、シリアの国籍を持つ方は、VWPでの渡航資格がありません。2011年3月1日以降にイラン、イラク、リビア、北朝鮮、ソマリア、スーダン、シリア、イエメンに滞在した方、または2021年1月12日以降にキューバに滞在した方も同様です(VWP参加国の公務・軍務による渡航には限定的な例外がありますが、二重国籍者には適用されません)。これは米国への渡航が禁じられるという意味ではなく、代わりに通常の米国 B1/B2 ビザ(商用・観光)を申請することになります。国籍と渡航歴に関する質問には、事実のとおりに正確にお答えください。申告漏れによって得た承認は、領事面接よりはるかに危険です。
ESTAとは何か — そして何ではないか
ESTAはビザではありません。出発前に米国当局が渡航者の情報を確認する電子的な事前審査であり、承認はパスポート番号に電子的に紐づけられます — スタンプも印刷物も発行されません。制度の全体像は、ESTAとは何かを解説した当社のガイドをご覧ください。
同じくらい重要なのが、ESTAが承認されても入国が保証されるわけではないということです。ESTAで可能になるのは搭乗まで。入国を許可するかどうかを判断するのは到着地の税関・国境警備局(CBP)の審査官で、旅程、資金、日本とのつながりについて質問されることがあります。通常の旅行なら形式的なやり取りで終わりますが、知っておく価値はあります — ESTAが保証すること・しないことは、こちらで詳しく解説しています。
乗り継ぎも対象 — 米国を経由して中南米へ向かう場合
日本の渡航者が見落としがちなのがこの点です。米国で飛行機を乗り換えるだけでも、ESTAは必要です。米国の空港には、入国審査を受けずに通過できる国際トランジットエリアが存在しません。乗り継ぎ時間がわずか2時間でも、すべての乗客が入国審査と税関を通過し、正式に入国する扱いになります。日本からメキシコ・中米・南米へ向かう旅程の多くはロサンゼルス、ダラス、ヒューストンを経由するため、「米国を訪問するつもりはまったくない」という方にも当てはまります。フォームで第三国への乗り継ぎかどうかを尋ねられたら「はい」と答え、最終目的地を記入してください。それ以外は、申請内容も40ドルの手数料も適格性の質問も、通常の申請とまったく同じです。
申請方法・費用・申請するタイミング
申請はオンラインのフォーム1件です。パスポート情報、連絡先と職業に関する情報、米国内の連絡先(ある場合)、そして9つの適格性に関する質問に回答します。米国政府の手数料は1人あたり40ドルで、送信時にカードで支払います。それを超える金額はすべて民間業者のサービス料金であり、常に別建てで明示されるべきものです — Charta Visaでは、政府の40ドルとは別に39ドルのレビュー・代行手数料をいただいています。その対価として、本ガイドで挙げたようなミスがないかを、送信前に一つひとつ確認いたします。
タイミングについて、公式ガイダンスは出発の72時間以上前の申請を推奨しています。ほとんどはもっと早く承認が下りますが、なかには手動審査に回るものもあり、チェックイン時点で「保留(Pending)」であれば搭乗できません。フライト直前の週ではなく、航空券を予約したその時に申請しましょう。
日本人ならではの落とし穴 — ローマ字表記の一致
日本人のESTA申請で最も多いミスは氏名です。日本のパスポートはヘボン式でローマ字表記され、長音の扱いによって綴りが分かれます。「大野」さんは、パスポート発給時に登録した内容によってONOにもOHNOにもなり得ます。ルールは絶対です。氏名は、パスポートの機械読取部(MRZ)に印字されているとおりに、そのまま入力してください(顔写真ページ下部にある、アルファベットが2行並んだ部分です)。メールやクレジットカード、航空会社のマイレージ会員登録で使っている綴りではありません。パスポートがOHNOなのにESTAがONOであれば、システムは両者を別人として扱い、その不一致が搭乗拒否という形で表面化することがあります。航空券も同じパスポートの綴りで予約し、パスポート番号は1文字ずつ書き写してください — 数字の0とアルファベットのOを取り違えないように。
有効期間は2年・入国回数は無制限 — そしてパスポートのルール
承認されたESTAの有効期間は2年間、またはパスポートが失効するまでのいずれか早い方で、その間は1回につき90日以内の滞在を回数無制限で繰り返せます。パスポートを更新すると、ESTAはその時点で無効になります — パスポート番号が変わる以上、新規の申請が必要で、古い承認に何か月残っていても関係ありません。また、前回の旅行で取得したESTAがまだ有効な場合は、もう一度支払う前にまず確認しましょう。
90日はあくまで1回の訪問ごとの上限であり、居住のための制度ではありません。カナダやメキシコへ短期間出国して戻っても日数はリセットされませんし、上限いっぱいの滞在を連続して繰り返すパターンは、入国審査官の目に留まります。
日本国民でも正式なビザが必要になるケース
ESTAは短期の訪問専用です。90日を超えて滞在する場合、就労する場合(商談や交渉の範囲を超える実務や、報酬を伴う業務を含みます)、単位取得を伴う就学をする場合には、正式な米国ビザが必要になります。米国 B1/B2 ビザ(商用・観光)や各種の就労・学生ビザを、東京の米国大使館、あるいは大阪などの総領事館での面接を経て取得する流れです。前述の二重国籍・渡航歴のルールに該当する場合や、ESTAが不承認となった場合も同じです。ご自身の旅行について数秒で確認するには、無料のビザチェッカーをご利用いただくか、日本から米国への渡航要件ページをご覧ください。
米国へ渡航(または経由)する前のチェックリスト
- 有効な日本のICチップ搭載パスポート — ESTAが、更新後のものではなくいま携行するこのパスポートに紐づいていること。
- 渡航者全員(子どもを含む)のESTAが、提出済みではなく承認済みであること。乗り継ぎだけの場合も同様です。
- 氏名を機械読取部(MRZ)のとおりに入力し、航空券の予約とも一致していること。
- 滞在は90日以内で、復路または第三国への航空券をすぐに提示できること。
Charta Visaは、渡航認証の申請レビューおよび代行を行う民間サービスです。政府のウェブサイトではなく、いかなる政府とも提携していません。
よくある質問
日本国民はアメリカ旅行にビザが必要ですか?
短期の訪問であれば不要です。日本はビザ免除プログラムの参加国のため、観光・商用・乗り継ぎを目的とする90日以内の渡航では、ビザではなく承認済みのESTAが必要になります。それを超える長期滞在、就労、就学には正式な米国ビザが必要です。
米国の空港で乗り継ぎをするだけでもESTAは必要ですか?
はい。米国の空港には入国審査を受けずに通過できる国際トランジットエリアがなく、すべての乗客が正式に入国する扱いになります。そのため、中南米へ向かう途中でロサンゼルスやダラスに短時間立ち寄るだけでも、承認済みのESTA(またはビザ)が必要です。
日本からの渡航者の場合、ESTAの費用はいくらですか?
米国政府の手数料は、子どもも含めて1人あたり40ドルです。それを超える金額は民間業者のサービス料金であり、別建てで明示されるべきものです。たとえばCharta Visaのレビュー手数料は39ドルです。
ESTAのフォームには、どの綴りの氏名を入力すればよいですか?
パスポートの機械読取部(MRZ)に印字されているローマ字のとおりに入力します。パスポートがOHNOと記載されていれば、ONOではなくOHNOです。パスポート(や航空券の予約)と異なる綴りを使うと不一致が生じ、搭乗を拒否される原因になり得ます。
ESTAの有効期間はどのくらいですか?
2年間、またはパスポートが失効するまでのいずれか早い方で、その間は1回につき90日以内の滞在を回数無制限で行えます。パスポートを更新するとESTAは無効になるため、新しいパスポート番号で改めて申請する必要があります。
